お口が不健康な状態で何か事が起きたら?

動けなくなったり、入院すると どうなるか?

昔は入院となっても、病院に歯科があって入院患者はそれほど不自由を感じませんでした。しかし今は歯科が残っている病院は数えるほどになっています。(病院経営が苦しくなると、患者さんのためにはあったほうがよいのは分かっていても歯科は桁外れて非採算部門のため真っ先になくなります)

すると入院して、歯(入れ歯も含む)の調子が悪くなっても、簡単に治療してもらうわけにはいきません。我慢するか往診に来てもらって応急手当(往診の場合、病室での治療となるので歯科医院の診療室での治療と同じというわけには行きません)をして貰うしかなく、皆さん大変な思いをされています。

ボケたらどうなるか?

ボケるとどうしてもコミュニケーション能力とか適応能力とかが低下します。以前ならこういう時に、こうすると、ここが痛いから何とかしてくれと言えた事が、良くても歯が痛いとか、義歯の調子が悪いとしか言えなくなってしまいます。

本人は大丈夫というが家の人が食べるのを見ているとどうも痛そうに食べるので一度見てくださいと言われて見て見ると、義歯による大きな褥瘡が出来ていたりする事が多々あります。放って置けば口腔癌になる事だってあります。

ではどのような対策をすればよいのでしょうか?

自分の力で動ける今、かかりつけの歯医者に行ってお口の診断を受け、『あなたはそのお口で入院できますか』に書いたことを行い、義歯の人はバッチリ合った義歯を作ってください。そして出来れば3ヶ月、長くても半年に1回は義歯やお口の定期健診を受けて微調整を繰り返しておいてください。

つまりボケが始まった時点で、慣れ親しんだバッチリ合った義歯が口に入っているなどしっかり物が噛める状態にしておけばボケの進行を遅らせることも出来ますし家族の負担も減ります。  

体の自由がきかなくなった時に、食べたいものが食べられないことが惨めだと思われる方は出来るだけ早く対応されることを強くお勧めします。

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