あなたはそのお口で入院できますか?

  かれこれ十数年前の話で当時七十代後半だった患者さんの話です。 お友達が入院したので、お見舞いに行ったら、その病院でお友達は、危ないからということで入れ歯を外され、流動食を食べることになっていたそうです。(今はそんなことをする病院はないと思いますが)

   それを見て、その患者さんは『自分がもし入院した時、あんな惨めなことになるのなら、お金が掛かってもよいので外されない歯にして下さい』と言って来られました。

  そこでその患者さんには、1ヶ月に1度必ず検診に来ることを条件にほぼ全ての歯が繋がった取り外しをしない作り付けの歯を入れることにしました。(この患者さんは今も元気に入院されること無く通って来て下さっています)

  高齢になると、いつ入院ということになるか分かりません。 入院が決まってから慌てても間に合わない場合が多いのです。

   次のような方は、元気に動けている今、かかりつけの歯医者に行って準備を始めてください。

何月何日から自分は動けなくなるとはっきりわかっている方はその3ヶ月前からで結構です

•入れ歯にヒビが入り何度も修理に通った方

 (自費になりますがかなり割れにくい入れ歯があります)

•グラつく歯がある方  

 (歯科医院に行って歯を動かなくしてもらうか抜いてもらって、しっかりした歯だけの状態のところ  に入れ歯を作ってください)

•歯が抜けたままになっている方  

 (そのままにしておくと抜けた隣の歯が倒れてきたりすきっ歯になり、噛み合せがおかしくなります。入れ歯に歯を足すか、ブリッジを作ってもらってください)

•歯茎が何度も腫れた事のある方  

 (歯周病の検査、初期治療を行って多少体が弱っても歯茎が腫れない程度まで   歯茎を健康にしておいてください)

•入れ歯安定剤を使わないと入れ歯が落ちてくる方  

 (上の総入れ歯は、普通の方なら安定剤なしでも落ちない入れ歯ができます。入れ歯を歯茎に合わせて貰って下さい。安定剤で無理に使っていると歯茎が変形して次の入れ歯を作るとき大変な思いをすることがあります)  

自分が動けるうちに、自分の事について出来る限りのことをしておく。 これは自分を最後まで面倒を見てくれる人に対する思いやりではないかと思いますが、如何でしょうか?

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  2. お口とアゴのリハビリ
  3. お口とアゴのトレーニング
  4. 入れ歯治療
  5. 完成 定期的な健診調整へ
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