進化するバネの見えない入れ歯

 バネの見えない入れ歯を当院が導入してから10年以上の月日が経ちました。

 最初は講習会で学んだとおりに、患者さんのお口の中の下準備をして、型を取り技工所にお願いして作っていただいていました。(私が最初に受けたこの講習会が かなりしっかりした講習会でよかったのだと思います)  

数年前九州デンタルショウで後輩に会ったときこの入れ歯の話が出て、

 『一度患者さんに作ったけどボワンボワンして咬めたもんじゃないと言われた』  と言ったので、

(金属アレルギーの患者さんでない限り) 見えないところは金属を使って 補強してあげなければ 普通の保険の入れ歯の様に全てプラスチックで作ったら、 下の入れ歯は絶対に咬めないヨ と教えてあげたのですが 

 このように最初のうちは様々な技工所が、理論に基づかず勝手気まま(?)に作成したため  補綴学会も入れ歯としては良くないと言っていました。

 しかしこのバネの見えない入れ歯の、あまりの人気に学会も無視できず2013年に  ポジションペーパーを出して作成方法の交通整理を始めました。

 そして現在はまだ進化の過程にあるが、以前のように入れ歯としては適していないとは言わなくなっています。   

 最近受けたバネの見えない入れ歯の講習会で、補強の方法がかなり進歩していることを 知りました。 この方法を使えば今まで以上に入れ歯を入れていると分かりにくく、異物感も少なく、残っている歯の負担が少なくなるバネの見えない入れ歯ができそうです。

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